こんにちは、okutani(@okutani_t)です。当ブログvdeepを始めたばかりのころ、レンタルサーバーはロリポップを使っていました。
月額250円のロリポプランを使っていましたが、速度が遅かったので月額500円のチカッパプランにグレードアップしました。丁度そのころ、vccwというローカルでWordPressを管理できる便利ツールを知りました。
残念ながら、ロリポではMySQLのバージョンの関係でうまく使えなかったため、しぶしぶながらさくらレンタルサーバーに引越しを決意することに(今思うと色々ともったいないことしてたなぁ)。
本記事の趣旨から外れるのでvccwの説明はここではしませんが、気になる人はvccwで調べてみてください。とても素晴らしいツールです。
本記事ではロリポップのチカッパプラン→さくらのスタンダードプランへの引越し手順を紹介しています。ドメインはムームードメインで管理しています。
そのときの引越し手順を自分なりにまとめてみましたので、サーバー引越しの参考にしていただければ幸いです。
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引越し手順の確認
引越しは次の手順で行っていきます。
- 1. ロリポップのサーバーからWordPressのデータ(設定ファイル群とデータベース)をPCにダウンロード
- 2. さくらサーバーにWordPressのデータをアップロード
- 3. ドメイン(〇〇.net等)をロリポップからさくらレンタルサーバーに移して引越し完了
※この時点で、ドメインはまだロリポップに設定されています。さくらサーバーの設定やアップロードが失敗しても、サイトが見れなくなることはないので安心してください。
手順はそれほど多くないですが、初めて引越し作業を行う方は、むずかしく感じるかと思います。ゆっくり、ひとつひとつ確認しながら作業しましょう。
では、さっそく引越しを始めていきましょう。
ロリポップからWordPressデータをPCにダウンロード
まずはWordPressサイトのデータを、お使いのPCにダウンロードしていきます。
WordPressの構成は、本体の「設定ファイル(群)」と「データベース」のふたつを組み合わせてできています。次の手順で、そのふたつをPCにダウンロードしましょう。
設定ファイルをダウンロードするには「FTPソフト」といわれるツールを使えばOKです。代表的なものでは、FFFTP、FileZilla、Cyberduckなどがあります。
WindowsユーザーならFFFTP、MacユーザーならFileZillaやCyberduck等を使っておけば、間違いはないです。
FTPソフトを使う場合、下記記事が参考になるかと思います。
参考初心者さんに、FTPソフト、結局何に使うのか?…わかりません♪って、あなたの為の理解の始まりページ | ビバ★りずむ
また、ロリポップ公式サイトでは、FTPの使い方がわかりやすく説明されています。FTPソフトを使わず、ロリポップ管理画面からもFTPを利用することができる、親切な機能も提供されています。
参考各種FTPソフトの設定方法 – レンタルサーバーならロリポップ!
FTPソフト、ロリポップ管理画面のFTP、どちらを使ってもOKです。FTPの使い方がよく分からないよ、という方は上記の参考サイトをみて設定してみてください。
FTPソフトで設定ファイルを全てダウンロードする
今回は、FTPソフトのFileZillaを使って、WordPressの設定ファイルを全てダウンロードしました。
ダウンロードする設定ファイルは、WordPressインストール時に指定したフォルダに全て入っています。中身を覗いてみて「wp-content」や「wp-includes」等が入っているか確認してみましょう。
それらのファイルが確認できたら、WordPressインストール時に指定したフォルダを「右クリック」→「ダウンロード」でPCにダウンロードしましょう。一度で全てダウンロードできるので楽ちんです。
ファイルのサイズや通信環境によってダウンロードに少々時間がかかるので、ネット環境が安定している場所で行いましょう。
設定ファイルのダウンロードが完了したら、次はデータベースをダウンロードしていきます。
データベースをダウンロードする
データベースは、ロリポップの管理ページからダウンロードできます。下記リンクから管理ページにログインしましょう。
LINKロリポップ!ユーザー専用ページ
管理ページにログインしたら、「WEBツール」→「データベース」を選択して、データベース管理画面を開きます。
ダウンロードしたいデータベースの右側にある「操作する」ボタンをクリック。
管理ページ欄の「phpMyAdminを開く」を選択します。phpMyAdminは、Web上でデータベースを操作できるツールです。ここで、phpMyAdmin名前だけでも覚えておくと良いですね。データベースを扱う時は大抵、このphpMyAdminを利用します。
「ユーザ名」「パスワード」「サーバー」の情報を次の画面で利用するので、メモしておきましょう。
メモした「ユーザ名」「パスワード」「サーバの選択」の情報を入力して「実行する」をクリック。
phpMyAdminにアクセスができました。左側に並んでいるデータベース一覧から、保存したいデータベースを選択しましょう。
選択したあと、メイン画面の上部タブの「エクスポート」をクリックします。
エクスポート方法を「詳細」にします。
その下のテーブルから、ダウンロードするデータを選択します。データが重い場合、エラーを起こす場合があるので、そのさいは小分けしてダウンロードしましょう。「wp_posts」は特に重いので注意が必要です。
ファイルの文字セットは「utf-8」、圧縮は好みで選択してOKです。今回はそのまま「なし」で進めました。
次に生成オプションの選択。全ての項目を選択しておきましょう。
上記の設定が済んだら、一番下にある「実行する」ボタンをクリック。データベースのダウンロードが開始されます。
無事にデータベースがダウンロードできました。これでサーバー引越しに必要なデータが全て揃いました。
次からは、さくらサーバー側の設定を行っていきます。今回はすでに、さくらサーバーに登録済みとして話を進めていきます。
さくらサーバーにデータベースをインポートする
さきほどPCに保存したデータベースを、さくらサーバーにインポート(アップロード)しましょう。さくらサーバーの管理画面(コントロールパネル)から「データベースの設定」を選択します。
「データベースの新規作成」をクリック。
それぞれ項目を埋めていきましょう。文字コードは「UTF-8」を選択しましょう。入力が済んだら「データベースを作成する」を選択します。
「管理ツールログイン」からphpMyAdminにログインしましょう。ログイン情報は同じ画面上にあるので、そちらを使ってログインしてください。さきほど作成したデータベース名を選択し、「インポート」をクリック。
インポートするファイルから「ファイルを選択」をクリックして、読み込みたいデータベースを選択します。文字セットが「utf8」になっていることを確認します。選択したら右下の「実行する」ボタンをクリック。
これでWordPressのデータベースをインポートできました。
次に、WordPressの設定ファイルをさくらサーバーにアップロードしていきます。その前に、ダウンロードしたWordPressサイトの一番上の階層にある「wp-config.php」という名前のファイルを少し編集します。
このファイルをさくらサーバーの情報に書き換えないと、WordPressの設定ファイルがデータベースをみつけられないため、この設定は必ず行う必要があります。
wp-config.phpの書き換え
お使いのエディター(メモ帳等でOK)でwp-config.phpを開き、該当箇所を以下のように書き換えます。
これらの情報はほとんど、phpMyAdminのログイン時に使った情報ですね。ちなみに、データベースのホスト名は「mysql◯◯.db.sakura.ne.jp」のような形になっているかと思います。
これで、WordPressサイトとさくらデータベースのヒモ付ができました。
さくらサーバーにWordPressファイルをアップロード
では、ダウンロードしたWordPressサイトのファイルを、さくらサーバーにアップロードしましょう。
さくらサーバーでも、ロリポップと同じくWeb上でFTPが利用できます。詳しくは下記参考をご覧ください。
参考ホームページを公開しよう!|さくらインターネット公式サポートサイト
今回はロリポップの時と同じく、FileZillaを使ってアップロードを行いました。
ちなみに、アップロードしたフォルダの名前を、ドメインの設定時に使います。メモしておくと良いです。今の時点で、わかりやすい名前に付け直すこともできますので、名前を変えたいと思う方はここでリネームしておきましょう。
さくらサーバー上の、WordPress設定ファイルの配置は次のようになっていればOKです。
/home/アカウント名/www/WordPress設定ファイルのフォルダ名/
これで、WordPressに必要なデータをさくらサーバーに全てアップロードできました。
次は、ドメインの引越し作業を行っていきましょう。
さくらサーバーにドメインを設定
ロリポップに設定されているドメインを、さくらサーバーに移していきます。
さくらサーバーの管理画面(コントロールパネル)にログイン後、「ドメイン設定」を選択。
「新しいドメインの追加」を選択します。
今回、ドメインはムームードメインで管理しているので、5番の「他社で取得したドメインを移管せずに使う」を利用します。「ドメインの追加へ進む」を選択しましょう。
ドメイン名を入力します。入力が済んだら「送信する」ボタンをクリック。
ドメインの追加が完了しました。「詳細設定にすすむ」を選択します。
「マルチドメインの対象のフォルダを指定」に、さきほどアップロードしたWordPress設定ファイルがあるフォルダ名を入力します。FTPでアップロードしたときのフォルダの名前ですね。
入力が済んだら、下にスクロールし「送信」ボタンをクリックします。これでさくらサーバー側の設定は終了です。
次はムームードメイン側で設定をしていくのですが、その前にさくらサーバーのIPアドレスを設定で使うので、メモしておきましょう。さくらのコントロールパネルから「サーバ情報の表示」→「サーバに関する情報」を選択します。
サーバに関する情報の「IPアドレス」欄の上にある数字列をメモします。
では、最後にムームードメイン側の作業を行っていきましょう。
ムームードメインでさくらサーバーの情報を設定する
ムームードメインにログインして、ドメイン設定を行っていきます。
ドメイン管理の「ムームーDNS」を選択、設定したいドメインの「変更」をクリックします。
設定2にある「入力欄を追加」を一度クリック。その後、「サブドメイン」No1は未入力、No2に「www」と入力します。
種別は両方「A」を選択。内容に、さきほど調べたさくらサーバーのIPアドレスをそれぞれ入力します。入力が済んだら「セットアップ情報変更」をクリック。
これで全てのドメイン設定が完了しました。反映されるまで少し時間がかかるので、コーヒーとか黒糖ミルクコーヒーとか飲んでまったり待っていましょう。
無事に引越しできたか確認する
サーバーが切り替わっているか確認できる便利なWebツールがあるので、そちらを使って引越しが完了したか確認してみましょう。下記のサイトでドメインを入力してみてください。
サーバー・ドメインの欄に「さくらインターネット」と表記してあり、無事にサーバーの引っ越しが完了していることが確認できました。
ロリポップからさくらサーバーへの引越し作業は以上で全て完了です。お疲れ様でした。
まとめ
今回はロリポップからさくらサーバーの引っ越し手順を紹介しました。
大体のサーバー引越し作業は、「FTPで設定ファイルをダウンロード」→「データベースのダウンロード」→「新サーバーにデータをアップロード」→「ドメインの設定」の流れが一般的です。なので、ロリポップやさくらサーバー以外のサーバーを使っている人も、参考になるかと思います。
なお、全ての手順が終了した後、ドメインがきちんと切り替わっているのを確認してから、ロリポップの契約を解除するようにしましょう。引越しがちゃんと行えていない状態で契約を解除すると、最悪全てのサイトデータが飛んでしまうことも。
サーバー引越を検討している方の参考になれば幸いです。